わたしのヒプノ体験談30号「集中できない理由」

私のヒプノセラピー体験談その30「集中できない理由」
※全てのセッション体験談は、クライアントとの同意の上で文章化しています。
そして私の判断、表現、加筆などにより実際のセッションと異なる場合があります。
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たどり着いた先は
小学生の高学年の頃。
自分の部屋の中。
祖父の代からの、飲食店家業をしている我が家。
1階がお店になっていて、
2階の自分の部屋で、
今は1人でテスト勉強をしています。
お店はお客さんが沢山入ってにぎわってきたようです。
2階にいて、その声や、
食器や調理器具のガチャガチャした音が聞こえてきます。
音の波動と嫌な予感
胸がざわざわして、不安な感情でいっぱいです。
下から、父の
焦ったような、怒りの混じったような大声がします。
「かっちゃん、忙しいから手伝って!!」
勉強の手を休めて重い足取りのまま、
1階のお店に行きます。
満員の店内、
注文が滞っているのでしょう。
父も従業員さんも、お客さんも
殺気立って、イライラしているのがわかります。
私は、満タンになった洗い場に行き、
食器を洗います。
待っているお客さんの目線が痛い。
時々は、同級生や、その親御さんなどが来ていて
わたしのことを見ています。
色々言います。(悪くは言ってないのだろうけど)
とても恥ずかしい。
嫌だな~。
早くここから逃げ出したいな~。
洗うことで、洗い場の山になった食器が
少なくなっていきます。
何度か、その山がはけると
お店も落ち着いてきます。
いつもそんな感じ。
忙しくなると、呼ばれて洗い物させられて
お小遣いをくれるけど・・・
本当は、そんなの欲しくない。
いつの間にか当たり前だった、この手伝い。
嫌な気持ちを父に伝えます。
「お父さんのイライラしているのも嫌。
お店にたって、みんなに見られるのは、もっと嫌。」
でも父は、「お父さんの小さい頃はもっと手伝っていた」と
わたしの話を聞きません。
そこで父の意識の中に入ってみると・・・
少年だった父の記憶が出てきました。
赤ちゃんの頃に、
子供ができなかった祖父母に、
家業の担い手にと、養子として招かれた父。
あまり可愛がられた記憶はありません。
幼いながらも働く姿が次々に浮かびます。
小学校の帰り道、ボロボロの制服を着て
近くの歓楽街へ、配達や集金に行く姿。
祖父の後ろで、まだ小さな背で一生懸命に屋台を曳く姿。
一生懸命に手伝っても、警戒心の強い祖父母は、
父よりもその後に引き取られた養妹を猫かわいがりして
いつも寂しい思いをしていたこと・・。
父の記憶に戻ることで
私自身の中で、父に対する新しい気持ちが沸いてきました。
「父の小さい頃、本当に大変だった。
その辛い記憶、想い、感情を抱えたままで、
でも精一杯、家族を大切にしようと
父なりに頑張ってくれていたんだ・・」
でも、目の前の父に自分の伝えます。
「手伝いが必要な時は、できるだけやるけど
もっと優しく言ってほしい。嫌な気分がするから」
父からは「悪かったね」という気持ちが伝わります。
イメージの中で洗い物を片付けたわたしは
ちゃっかり父からお小遣いを貰い
いい気分で、自分の部屋に行き
テスト勉強に集中して取り掛かります。
さっきと違って、
教科書の文字が自分の意識の中にスッと届きます。
いい気分で、
気持ちもすっきりして、
心地よく
更に楽しく勉強をしています。
「今日はもう少し頑張ってみよう!」
——-
集中できない要因のひとつとして
この過去が出てきました。
幼少期の傷から
沢山のインナーチャイルドを抱えていた父。
感情的で、気分屋で、いつもイライラしていたので
昔は大嫌いでした。
でも父の過去を体感する事で
許しとともに、心は落ち着きました。
父だけが、集中できないことの原因だと思わないけど
この記憶に退行して3ヶ月経ち
今では集中できる時間が長くなってきたように思います。
あとは、自分でも環境づくりや
意識付けも大切。
わたし自身の大きな変化となるセッションでした。
あなたの心にはどう響きましたか?